SUMIBITO

人生と一日

カテゴリ : 波の音 2019.10.31

鎌倉で育った自分は、海、山に囲まれているのが当然の事で小学校の頃から海でビート板を使って遊んでいた。小学校の頃は近所のサーファーのお兄さんにスケボーで遊んでもらっていた記憶があり、自然とサーフィンにも興味を持っていった。

周りの友達は中学生からサーフィンを始めていたが、保守的な親だった事もあり自分がサーフィンできたのは高校でバイトしてやっと板を買えるようになってからだった。始めた頃は、今みたいに長い板(ロングボード)に乗っている人は少なく、短い板(ショートボード)が主流だった。短い板は、不安定で波に乗れるようになるまで、随分時間がかかった。でも今でもはじめて板の上に立てた時のことはよく覚えている。波がなくても海に板をもって行って浸かっているだけで楽しかった。

それから20数年、途中プロサーファーになりたくて大会に出たりして挫折したり、仕事が忙しくなって海から少し遠ざかった時期もあったが、やはり海に入っていないと調子がわるかった。今でも思う夢は片手にサーフボード、片手にPCを持って、日本、世界のポイントでサーフィンしながら仕事をすること。

家族ができて、子供に恵まれ生活スタイルは変わったが、やはり海からは離れられない。もしサーフィンに出会っていなかったらどんな人生を送っていただろうか。サーフィンを通して出会った人々に会っていなかったら、今の自分はないと思う。在宅フリーランスという仕事のスタイルで、わりかし時間に融通がきいて、平日の昼間に波乗りできる生活スタイルを目指してはいなかっただろう。

人生は1日1日の中で、自分が選択してきたものが積み重なった結果だと思う。もちろん思い通りにならない事の方が多いし、途中で挫折することも一杯ある。でも何か一つでも夢中になれることを見つけられたら、人生はだいぶハッピーなんじゃないだろうか。