SUMIBITO

階段

カテゴリ : 波の音 2018.02.05

去年の話だが、新築の友達の家に遊びに行った時、当然家の中をプライバシーなど関係なく皆んなでワイワイと隅々まで見させてもらった。友人の家は注文住宅だったのだが、随所にこだわりがあるとても素敵な家だった。その中でも関心したのは階段だった。その階段は折り返し階段なのだが、一階から二階に上がる折り返し部分に立つと、その先2階部分に向かって階段幅が末広がりになっていた。2階に向かって広がることで狭い階段でも広く感じると言うことだ。これを建築家でもなんでもない友人が考えたと言うから驚きだった。家を建てると言うことは、家の全てのパーツにこだわり抜いて決めていかなければならないのかと驚愕した。ただこの階段、技術的には難しいらしく建築家、大工さんにはだいぶ嫌がられたらしい。。。

古い家なんかだと、あまり重要視されていないパーツのような気がするが、階段の場所、形状によって住み心地がかなり変わって来る大事なものだと思う。家を建てる上で階段はデッドスペースにもなりうるし、小さい子供がいたら尚更よく考えなければいけないだろう。でもその階段を上手く生活の中に取り入れられるような家ならきっとその家は素敵な家なんじゃないだろうか。

2歳半になる息子は、かなりアクティブに家の中を走り回り、普通の階段であれば一人で降りて行けるようになった。ただステップの隙間がある場所はまだ怖いらしく降りて来ることができない。慎重派で親としては少し安心だ。息子にとっては嫌な階段だろうが、隙間が空いていることで抜け感が全く違って来る。上り下りするだけの階段の先に風景が見え、季節を感じることができる。

自分が家を建てるとしたらどんな階段がいいだろうか? 階段から考えて見るのも面白いかもしれない。