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これからの暮らし

カテゴリ : お山生活 2019.08.21

最近、よく耳にするSDGsということば。
皆さんもご存じだと思いますが、内容はこうです。
持続可能な開発目標として、国連が掲げた目標です。
では持続可能な開発目標とは、持続可能な開発のための
17のグローバル目標と169のターゲットからなる、
国連の開発目標である。
2015年9月の国連総会で採択された『我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ』
と題する成果文書で示された2030年に向けた具体的行動指針。 (ウィキペディアより抜粋)

これには、もちろん日本政府も目標を掲げているし、鎌倉市も
SDGs未来都市に選定されました。

今世界中でこのような動きが起きているということは、今までのように
もはや生きていってはいけない、変革を求められているということ。
名ばかりの目標や指針では、到底達成できない地球を守り、
世界平和を目指すこと。
今、私たちはその過渡期に来ているのでしょう。
日本においてもそうですし、世界をみても混乱の時期。
ここからどうやって突破口をあけていくか。
ひとりひとりが、意識する時代にならなくてはならないのだろうと、
色々な人々が、意識のシフトはすでに始めっている。

私も家づくりをする会社の経営に携わる者として、この中の目標にいくつも
努力をしなければならないと思っているし、人としても何ができるかを考えている。
生まれ育った地域だけでなく、日本という国が好きであるからこそ、
もっともっと世界と調和して、よい部分を残していきたい。
一市民として、一国民として、そう思うのは自然なことだと思う。
そして大きな意味では、この地球という星が私は大好きだ。

鎌倉市のHPにも出ている。
「誰一人取り残さない」社会の実現を目指し、経済・社会・環境をめぐる広範な課題に統合的に取り組みます。
この言葉は何を意味するのか?
たとえば一例だが、
障害を持つ者の考えを含めた、社会の在り方を考える。
今や7人に一人の子供が貧困という、現実の背景にある社会問題を考える。
現場を知らずして、法律やシステムが決まる現状を考える。
地域文化を知らずして暮らしすことは、リテラシーの問題と気づく。
その土地の持つ歴史や環境を理解した開発を、考える。

このようなことを意味するのではないかと、私なりに思う。

技拓もブランドが始めって45年という月日が経った中で、
失敗も含めながら、日々努力を重ね自然素材との向き合い方を深めてきた。
こうした家々が、すべてではないかもしれないが、
次世代へと引き継がれていくことを新たな目標として、
技術の向上と家づくりの在り方を考えていきたいと願っている。
少し、小うるさい会社のようにも感じるかもしれないが、
「そもそも家づくりとは」ということを、お客様と共有していくことが、
結果的に持続可能な社会への貢献でもあり、一個人のお客様の資産価値にも
繋がると考えれば、そこの説明にはつい熱がこもってしまうのは、
当然なのかもしれない。
それが請負業の正しい在り方であり、資源を利用する会社の在り方と
もう一度、会社理念を考えていたこの2か月の間に実感してきた。

今年の夏、新築して1年が経つ我が家で初めての夏を体験した。
以前住んでいた、45年前に建てられた家、
そして19年前に建てられた技拓の家とは、
各段に製品自体も含め技術も向上しているおかげで、
今日の気候変動にあった、夏の断熱性も非常に効果があがっていると
実感している。
時代と共に、家に求められてきたことが45年の間に大きく変わってきた
証拠でもある。

そして、先日外壁を改修工事したお客様からいい話を伺った。
他社で建てられた中古物件の外壁を、ウェスタンレッドシダーの
ベベルサイディング(横貼り)に変えたところ、
家に来られた宅配の方からこんな言葉を
もらったのだそうだ。
「あ、いいですね。アップグレイド中ですか?」
この言葉を聞いて、お金をかけた甲斐があったと
心がワクワクできたそうだ。
その話を伺って、家は時代に合わせて
「アップグレイド」していくことで、
より住みやすく、より資産価値をあげていけるものだと、改めて実感した。
本当に、スクラップ&ビルドの時代は終わりを告げるだろう。
しかし、もともとのグレイドの課題も、正直残ってはいる。
残せるものは、できる限り「アップグレイド」をして残していく。
価値の低いものは、価値あるものへ建て替え次世代へとつないでいく。
これが、これから先家づくりに求められる大きな使命ではないのかなと、
私なりに社会貢献を意識している。