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2拠点生活

カテゴリ : お山生活 2018.08.04

故郷でもなんでもないのに、どうしたことか
その場所に行くだけで心が落ち着く場所というものがある。
誰にでもあることではないのかもしれないが、私のそれにあたるのが
京都の鴨川だ。


鴨川を見ると「帰ってきた」と心の中で思うほど。
では、過去に通い詰めたかというとそうではなく、
20代30代は、足を踏み入れてさえいない。
それがおかしなことに、40代に入って無性に恋い焦がれるようになり、
でも愛犬の病気などで行くことができず、
情報を収集することに留まりながら、
ようやく去年から足を運ぶ頻度が増してきた。
一人で行くことがほとんどでありながら、鴨川に到着するとホッとする。
先日も所用で京都に出かけ、夕方の鴨川を一人満喫した。

いつか、時間的資金的余裕ができたら、拠点を持ちたいという人の話は
最近よく耳にするようになって来た。
私も「移住」ができる立場でもないし、「移住」よりも「2拠点」をもつ
ことの方が性にも合っていそうなので、夢は2拠点・3拠点生活。
たとえばあくまで本拠点は鎌倉で、2拠点目が京都という具合だ。
3拠点なら、京都と東京。金沢も実は捨てがたい。福井も面白いかも。
京都と親友のいる軽井沢なんて素敵だろう。
そんな夢ばかりが広がる。夢はいくらでも描けるわけだし。

今、都内に住む自営業の方は、時間的金銭的余裕ができれば、
拠点を海側では、葉山・鎌倉に持ちたいのだそう。
そうなのだ。鎌倉・葉山もこれまた拠点として最適な地域。
都内で平日は仕事をし、時間ができたら休みにさっと来れる場所
でありながら、心も身体も十分に癒せる場所。
だからこそ、「鎌倉に拠点を持つ」ということが、
ひとつのステイタスになりつつあるのも、わかる気がする。

そして山側で人気は、やはり軽井沢だとか。
やはり別荘文化が発展した場所というのは、
いつの時代も人々が魅力を感じる要素があるのだろう。
人によっては、八ヶ岳という選択もあるかもしれない。
知人にも、東京を本拠点に、熱海と山梨という3拠点という家族もいる。

少し前まで、別荘やセカンドハウスという言い方が主流であったけれど、
今は、あるシーズンだけ過ごすというよりも、
時間ができたら拠点を移動するという考え方に変わりつつあるのは、
ITの進化で働き方が大きく変わってきていることも
影響しているのだろう。

すべてを所有するかどうかは、それぞれの懐事情にもよる。
注文住宅をやっている身としては、もちろん建ててもらいたいが、
タイムシェア的な発想で物件を所有したり、従来の賃貸や定宿や
シェアハウスなど手段はいろいろ出てきているから、
昔よりも可能性は広がっていると思う。

私も近い将来、もう一つの拠点をもつために人生目標を定め、
もろもろの問題課題はあるものの、それをクリアできるように計画して、
これからの人生を謳歌していくのも、また素敵なことだと感じている。

国内の移動手段がもう少し安価になり、不動産をもっと手軽に所有できたら
随分と国内の経済も活性化するだろうなと思いつつ、
今は自分の未来予想図を想像しているのが楽しい。