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花より妙子

カテゴリ : 住む人日記 2018.04.01


保育園の年長の頃だったでしょうか。
母が運転する車で軽井沢に向かう道すがら、大粒の雨が降りました。
後部座生から運転席へと顔を乗り出すように私が不安そうに窓の向こうを見つめていると、
母が「ピータラビットとわたし」という曲を流してくれました。

それは私と、大貫妙子の鮮烈な出会いでした。

あれから20年が経った桜も満開の春、仕事でお世話になっている方とのお花見を平謝りで中座していそいそと新宿文化センターへ。
そこに待っているのは64歳になった妙子ちゃん。(勝手に私がそう呼んでいる)
思春期はロックだ洋楽だと脇目をふってもやっぱり一番好きな妙子ちゃん。
2017年は2931回も聴いた妙子ちゃん。

思い出すだけで興奮してしまい、何から書いて良いのやら。
冷静になれば、かえって長くなってしまいそうなので、気になる方や懐かしい方、ぜひ聴いてみてください。
おすすめのアルバムはやっぱり「SUNSHOWER」でしょうか。
ベストアルバムもいいですよ。

とは言い、何よりも魅力的なのは
派手さや特異さではない、しなやかで美しい音楽を古くなることも衰えることもなく、変わらず歌い続けていること。
歳を重ねて大きく変わった声色や音域などを隠すことなく、若かりし頃の曲から新しいものまで、さらりと歌って聴かせてくれるのは、ユーミンのような商業的ドラマチックとも、アッコちゃんのような天才的な閃きとも異なる魅力かもしれません。

余談ですが、シュガーベイブとして一緒にデビューした山下達郎のラジオ、
サンデー・ソングブックも今年で20年周年だそうですよ。

今時の若者も、結構好きな人が多いのは、
やっぱり何か、普遍的な魅力がそこにあるから、、、

というのと、
時代は必ず、戻るという法則なのかもしれません。