SUMIBITO

シェアオフィス

カテゴリ : 波の音 2017.10.05

フリーランスになって10年程になる。その前は派遣で仕事したり、東京方面に仕事に出たり、地元先輩の会社にお世話になったりと割りとフラフラしていた。家も親の臑を嚙ってずっと実家暮らしだった。30歳になるとき、僕より先に家を出ていた妹が実家に帰ってくるとになって、さすがに30の兄が家にいるのもと思い、近くの安いアパートを借り一人暮らしを始めた。

このころ既にフリーランスでやっていたので、事務所兼自宅という形で仕事をしていた。もちろんまだ駆け出しでろくに稼げていなかったので事務所を借りるどころではなかったし、意味がないと思っていた。

数年後結婚してもそのスタイルは変えず、相変わらず自宅で仕事をしていた。自宅の良いところは、通勤時間がなく、いつでも仕事ができる。波があれば少し波乗りして家に戻って直ぐに仕事、といった具合に自分の時間を最大限に有効活用できていたところだ。

ところが、子供が出来てこの環境は一変した。自宅、特に自分の家はオープンな間取りなため子供の声が筒抜けだし、直ぐに「パパー!」と呼ばれてしまう。妻も子供の面倒で大変だから直ぐに僕にヘルプを求める。今日やろうと思っていた仕事が全く捗らなくなってしまったのだ。

暫く頑張って仕事をしていたのだが、さすがに限界と思い事務所を探し始めた。けれど家でやればタダなのに事務所を借りるとなると、それなりに毎月大きな出費になることでかなり躊躇していた。

最近ではシェアオフィスというのも流行っているとのことで、そちら方面も探していたところ、ようやく自宅から江ノ電を使って30分以内のところに格安なシェアハウスを見つけることができた。

ここはまだ出来たばかりということで、借りている人も少なく、かなり快適に仕事をすることができる。今まで家で仕事していたのが、どれだけ集中できていなかったのかと思いかえす。。。

自分は人間関係はあまり得意ではないので、シェアオフィスには少し不安があったのだが、今の所借りている人は良い人ばかりで快適だ。そしてシェアオフィスでは多種多様な業種の人が借りているのでブレイクタイムの時に話をするのが面白い。シェアオフィスの交流で新たな仕事に繋がったりするのも頷ける。

家を出てオフィスに着くとちゃんと仕事スイッチが入りメリハリが着く。仕事が終わって家に帰れば子供が笑顔で迎えてくれる。この生活リズムはなかなか心地よい。

もちろん、直ぐ隣に人がいたりと仕事の機密を守る上で気をつけなければいけないことも多々あるが、最近鎌倉界隈でも流行っているシェアオフィス、なかなか快適である。

働き方って人それぞれだけど、その時その時に自分にあった働き方をちゃんと模索して生活を守ることって大事だとつくづく思った。5年後、自分はどんな働き方をしているだろうか。