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ベルギーからの便り

カテゴリ : 波の音 2017.09.05

数年前、僕のメールアドレスに突然海外からメッセージが入って来た。僕は特に英語が得意ではないのだけれども、今の世の中インターネットという強いツールがあるお陰で、何とか内容を把握することができた。そのメールはベルギーに住む男性と女性のカップルからのものだった。

なんと彼らは僕が運営しているサーフィン動画サイトを見てベルギーからメールして来たのだ。内容は日本にとても興味があり行ってみたい。そして彼らはサーファーで日本でサーフィンもしてみたいと。時間があれば僕に会ってみたいと。正直最初は返事を書こうかかなり迷った。会ったこともない、ましてベルギーという異国の人からのメッセージにどう対応して良いか分からなかったのだ。でも、英文はすごくわかりやすかったし、とても丁寧なメッセージだった。彼らの文体は人柄が良いことをとても良く表していたのだ。

彼らが日本にやってきて実際に会ってみると、とてもピースフルで親切で大らかで繊細で礼儀正しかった。彼らとはサーフィンという共通の趣味があるだけではなく、一緒にいて流れる時間、雰囲気が似ている、つまり気が合う人達だったので直ぐに仲良くなった。鎌倉にいる間は、僕らが鎌倉を案内したりご飯を一緒に食べに行ったりした。彼らは日本の文化、とりわけお寺などが好きで鎌倉、京都に遊びに来ていた。

それから2年後、今度は僕らがベルギーを訪れる事になった。彼らが日本に訪れて以来、親交は続いていてメールや、たまにプレゼントを送ったり貰ったりしていたのだ。ベルギーでは彼らの家に泊まらせてもらい、ずっとベルギーや最後はパリを案内してくれた。それは本当に素晴らしい経験だった。彼らに出会わなければ一生、ベルギーには行っていなかったと思うと、彼らには感謝の気持ちでいっぱいだ。

そして僕らがベルギーに行ってから約3年、今度はまた彼らが日本に遊びに来てくれる事になった。約2週間鎌倉に滞在したのちに、一緒に京都まで観光しに行く予定だ。今から彼らが来るのがとても楽しみだ。

日本からベルギーまで約9364キロ。こんなに遠く離れた異国の人と友人になれるなんて何とも不思議な感じがする。インターネットの凄さ、そしてサーフィンというスポーツが人種、年齢の壁を簡単に超えさせてくれる凄さを改めて実感する。

ベルギーの友人宅前の家。ベルギーでは家と家の隙間がなく隣り合わせに立っていた。配色がかわいい。

アントワープ駅前

アントワープ駅構内

ブリュッセルの街並み。歴史を感じさせる。

ブリュッセルの街並み

ブリュッセルの街並み。運河ではボートにも乗った。

ブリュッセル周辺で物売りしているおしゃれなおじさん

ブリュッセルにあった雰囲気あるお店