SUMIBITO

潮風

カテゴリ : 波の音 2016.09.01

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「鎌倉に住んでいます」と言うと、都内に住んでいる人で海沿いに興味ある方だと「いいところですね! いいな〜」なんて事を良く言われたりする。

自分は波の音が聞こえ、心地よい潮風が吹くこの土地が大好きなのだけれども、当然そこには沿岸部ならではのデメリットも存在する。
もしかすると、憧れの海沿いに引っ越してきてこのデメリットに始めて気づく人もいるのではないだろうか。

一番のデメリットとは、そう「塩害」である。海の近くに住めば当然、南からの潮風に乗って塩が運ばれてくる。台風シーズンのこの時期はなおさらである。そして塩のもたらす被害といえば、サビ!  サビに弱いもので頭に浮かんでくるのは、自動車、バイク、自転車・・・・・と色々あるだろう。

昔ビーチクルーザーに乗って、颯爽と海まで波乗りに行っていたのだけれど、メンテナンスを怠ればすぐにチェーン、スポークがサビてくる。
そのまま放置して乗り続けると今度はペダルが落ちたり、スタンドが落ちたりと、もはや坂道を下る専用の危険な乗り物になってしまう。

次にスクーターに乗ってみたのだけど、最初はマフラーに穴が空き、暴走族さながらの爆音で街を走り回る事になった。
最終的にはスタンドが落ち、マフラーが落ち、敢え無く廃車であった。。。

まあ、自分が面倒くさがりやでメンテナンスしないのが、一番の原因なのだが。。。

Rusted bike chain that needs maintenance in order to work further. Concept of wrong expectations - work without maintenance and investment in development.

当然、塩害は乗り物だけでなく住宅にもその被害をもたらす。ポストの鍵が回らなくなったり、南向きの窓ガラスは塩で曇りガラスのようになってしまったり。 洗濯物だって折角干しても塩でベタベタになったりする事だってある。 エアコンの室外機だって腐食で寿命が短いだろう。

だから、沿岸部から離れたところで住んでいる人より、一手間も二手間も必要なのである。 

もし、沿岸部に家を建てることがあるのなら、その土地の気候、風土を熟知した設計会社などに相談した方が良いだろう。 
また、賃貸だとしてもちゃんと塩害に対して対策がとられているか見極める必要がある。

自然に囲まれて住むのだから、それらの試練は仕方のない事だ。 

要はいかに自然と上手く付き合って、自分スタイルで過ごせるかと言う事だと思う。