SUMIBITO

近くで見ること

カテゴリ : 住む人日記 2017.05.11

久々の海だった。
潮風が肌にまとわりつくぺったりとした感覚はいつだって心地良い。風と波の音は延々と響くかと思えば、凪と言って湖のように静まる。空模様や季節によって変わる海面の色も気まぐれで、それもまた良い。

九十九里の、蜃気楼のようにどこまでも続く海岸線を歩く。
足元を見ると、とてもよくデザインされたような砂浜の模様や、ただのゴミのペットボトルなど、様々なものに目がゆく。
どれも遠目には分からないが、目の前にある今、この景色や雰囲気をを形成するにとても大切な要素になっていることが分かる。

物事には、意味があり、見えるものと、そうでないものがある。あるいは、注視しなければ見落としてしまう物事がある。
もし日々の全てが簡単に認識できるものだとしたら、とても味気ない世界になってしまう。
直接的なものと、関節的なものは、やや難し目に絶妙なバランスで共存しているのだと思う。

家を作るとき、分かりやすい目先のことばかりを考えてしまうと、つまらなくなる。
日々のどうでも良い瞬間を馬鹿にすると、とても大切な場面に遭遇したとき、気がつかずに去ってしまう。これはなんとなく、似ている気がする。

そんなことを、思ったゴールデンウィーク。
皆さんは、どう過ごされたでしょうか。

今年もあと半月と少しで、折り返し。