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着物で鎌倉

カテゴリ : お山生活 2016.10.11

先日、ひょんなことから薪能を見ることになりました。
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鎌倉に住んでいながら、第58回目となる今年まで、
私は鎌倉宮の薪能を見たことがなくて、
とても素敵なチャンスを頂いたのですが、
誘ってくださった方からさらに、「お着物で行きましょう」と
お声かけいただき、成人式以来の着物デビューを果たしたんです。
「着物を着て出かける」という今年の目標が、
突然達成されることになったのですが、デビュー戦が
いきなり薪能とは、あまりにもレベルが高い。

そんな時に、日本画家の伯母が助けてくれました。
お能ならば、伯母が手描きしたこの帯をお使いなさいと渡してくれたのが、
能の演目「紅葉狩り」を描いた帯でした。
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こんな素敵な渋い帯を締めて、お能が見られるとあって
私、予習もばっちり。
おかげで金春流の「葵の上」を十分楽しめ、大人の領域に入った気分。
さらに人間国宝の野村万作氏の「昆布売」は面白くて、
初めて狂言の魅力を知った日です。
薪能の後、一席設けてくださったお店も上品で美味しくて、
まさに大人の鎌倉を堪能です。
たまにこういう愉しみは、いいものですね。
大人って面白いと、思える年頃になったということでしょうか。

瑞泉寺といい、最近私は二階堂がお気に入りのようです。
二階堂は、史跡や文化財も多く、県道からも離れており
また谷戸によって乱開発されなかったからか、
古都鎌倉の雰囲気が今も残っている地域。
夜は、鎌倉山より静かで、文化財が多いゆえに
どこか幻想的な雰囲気がありそうですが、
外国の方が、好んで住まわれるのもわかる気がします。

暮らしに何を求めるかですが、私は利便性よりもその土地の
雰囲気に惹かれてる性質で、今度ゆっくり歩いてみるつもり。
気に入ったと言っても、
実はピンポイントで感じているだけかもしれないし、
昼の顔、夜の顔、街はまったく違う顔を見せるものだし。
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瑞泉寺も11月中旬から紅葉が見ごろ。
ついでに天園ハイキングコースも歩いてみるのもいいかも。

明日は、ようやく南部鉄瓶のお手入れをする予定です。
お楽しみに。