SUMIBITO

新しいカタログ作り

カテゴリ : 住む人日記 2017.04.21

おとといの夕方、住む人のスタッフで手がけたGITAKUの新しいカタログの入稿を終えた。
今までとは少し違う、だけどGITAKUらしい上品で暖かな仕上がりになることを願っている。
GITAKUの住まいを心地よく抜ける光と風をと、考えて住む楽しさを、ページをめくりながら感じてもらえたら嬉しい。

紙媒体は、何度手がけてもドキドキ、ソワソワしてしまう。
これにはいくつか要因があって、一つは仕上がりを見るまでは本当のところどうなの分からないこと。もう一つは、刷ったら直せない紙媒体ならではの緊張からだ。
他にも、喜んでもらえるか、伝たわる編集ができたかなど、挙げれば切りがない。

印刷物は、企画会議→取材・撮影→原稿執筆→デザイン→関係各位のチェック→印刷テスト→完成という流れになる。
(この流れの中で適切なタイミングに紙や判型の決定も行う)


仕上がりは、使う紙はもといい、印刷会社によっても大きく変わるので事前にデザイナーを含めて打ち合わせを数回行い、色校(テスト)も出してチェックをする。ただ、本番で使う紙と印刷機でテストをすると費用が莫大になっていくので、よっぽどの場合でなければ、テスト用の紙と印刷機でそのチェックを行うのだ。

デザインも、本番で使う紙の持つ質感やニュアンスを生かすようにイメージしながら作られる。
文字や写真のサイズ・位置などはパソコンの画面上から実際に紙に擦ると見栄えや印象に違いが生じてくるので、原寸で刷って細部までチェックをするのだ。
心配な時は本番の紙を取り寄せてプリンター出力、それをデザイナーがカッターとノリを使い切り貼りして手製本で確かめる。
けれども100%の本番仕様をチェックすることはできないのだ。

文字や写真の誤りがないように、校閲を使ったり、自分でも確認をするけど、人間だから100%はここにも存在しない。
そして一度刷ってしまえば、WEBと違って後から修正はできない。

とは言っても、昔と違って8〜9割の完成具合を常に確かめることができる時代なので大袈裟に言うほどではないのだが、
最後の1〜2割が仕上がりの良さを左右する。
そこが、良くも悪くも紙物の魅力ではないだろうか。
人には、ドキドキとソワソワの先に感じる喜びが、必要だと思う。

 

 

住む人編集部